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    若さと美貌は衰える

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      17日に早稲田松竹でスティーブン・ソダーバーグ特集を観て来た。
      「恋するリベラーチェ(’13)」と「マジック・マイク(’13)」の二本立て。

      「恋するリベラーチェ」は、悪趣味なくらいハデハデ・ゴテゴテ趣味の衣装&演出で大衆を楽しませた実在のピアニスト、リベラーチェさんの話。
      実話を基にしたゲイ映画らしい、ということしか知らずに観に行ったので、当然リベラーチェ(マイケル・ダグラス)が若い男に恋をするストーリーなのかと思っていたのだけど、何かが違う!

      リベラーチェは売れっ子ピアニストで大金持ちの男好き。それも若い男が。
      だから、さも愛があるかのように振舞って、お金を払って若い男の子に身の周りの世話をさせて、飽きたら捨てる、という生活を続けている。
      そんなリベラーチェに「本当の僕を分かってくれる人は誰もいないの・・・」みたいな孤独アピールをされて本気で愛してしまったのが主人公のスコット・ソーソン君(マット・デイモン)。
      最初は本当に愛し合っているようにも見えたけど、結局はスコットが老いてくるとなんとなく態度が冷たくなっていき、それに気付いて焦ったスコットはクスリにハマり、リベラーチェは益々別の若い男に色目を使いだすという悪循環。で、完全なヤク中になってしまったスコットは家から追い出されてしまう。
      その後、リベラーチェは新しい男と暮らし始めるのだけど、当時はまさにエイズ旋風が吹き荒れていたころで、彼もやはり感染していた。最期、痩せ衰えたリベラーチェはスコットに再会して、「君といたときが一番幸せだったよ」。

      これ、リベラ―チェは「恋」してないよね・・・?
      そもそもスコットが薬に手を出したのはリベラーチェが原因なのに、錯乱したスコットが出ていく前に一目会いたいと言っても会ってもやらない。そんな純愛ってアリ?
      と思って原題を調べてみたところ、"Behind the Candelabra"だった。
      Candelabra=燭台 
      リベラーチェは舞台上でピアノの上に燭台を乗せて演奏することで知られていて、映画中でも「燭台」と書いて「キャンデラブラ」と読ませて(字幕)、「君が最初に始めたんだよね!」というシーンがあった。
      これはめちゃくちゃ重要な点だと思うので、そんなに字幕でこだわってくれたんなら邦題にも活かしてほしかったな。
      リベラーチェがゲイなのは「公然の秘密」で誰もが知っていることだったけれど、彼はわざわざ熟女好きを主張する自伝まで出すほどこの事実を隠したがっていて、死の床についても「老いた老クイーン(ゲイの女役)として皆の記憶に残りたくないの」と言っていた。
      つまり、この映画は別に「恋する」リベラーチェを描いたものじゃなくて、燭台に象徴される煌びやかな彼の裏側の生活を暴き立てた映画なんだと思う。
      たぶんリベラーチェもスコットのことを愛していなかったわけじゃないんだと思うけど、彼を若い頃の自分そっくりに整形させたりしているし、他人のことを自分以上には愛せない人だったんじゃないかなあ。
      最後にスコットを呼んで「君といたときが一番幸せだったよ」と言ったのは、死ぬ間際になって、本当に自分を愛してくれたのはスコットだけだった(=本当に愛し合ったのは彼と暮らしたときだけ)と感じたのかもしれない。
      まあでも、そんなところも含めた、最高のエンターテイナー・リベラーチェ、ということかな。

      マイケル・ダグラスもマット・デイモンも凄かった。


      「マジック・マイク」は・・・中途半端!
      男性ストリッパーのマイクがこんな程度じゃ自分は終わらない!と一念発起して成功する話、かのような予告編だった気がするんだけど、全然何も解決しないで終わっちゃった!(笑)
      でも男性ストリップのお店の雰囲気を味わえるのはおもしろかった。
      それから、もはや若い男とは言い難い店長ダラスの、軽く悲哀を感じる肉体美は最高だった。
      マシュー・マコノヒーかっこいい〜♥


      今回のソダーバーグ特集では、「女は年と共に価値が下がっていくが、男は上がっていくもの(地位や権力で)」という一般常識があるけど、肉体で生きるなら男性もやっぱり加齢で価値が下がることを感じた。そして、そういう世界で自分の衰えに気付きだしている男性の悲哀混じりのセクシーさが良い(笑)。
       
      8sevenstars8 * - * 21:35 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

      総括・反省・抱負

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        あけましておめでとうございます。
        2013年はさぼり癖がついて全然更新しなくなった年でした…^^;
        今年からは月末にまとめてレビューしようかな!
        週末、と言いたいところだけど、土日は基本家にいないから絶対有言不実行になってしまう笑。
        ということで、目標=月一更新で頑張ります!

        忙しくなったのもあって読んだ本の冊数が例年より40冊くらい減ってます。悲しい;;
        今年からは短い時間にも集中して読めるようにしよう。

        特徴としては、ラテンアメリカ文学にはまったこと!
        集英社文庫『ラテンアメリカ五人集』を読んだのがきっかけになりました。
        わずか600円で有名ラテアメ作家さんたちの短編が読めるという素晴らしい一冊!
        他のも復刊してほしいな〜。どうやら今はボルヘス『砂の本』とマルケス『族長の秋』とプイグ『蜘蛛女のキス』くらいしか
        出ていないよう。

        上半期は中上健次もよく読んだ。後期の路地小説から入ったので、初期の自意識バリバリの小説には時代を感じて興味深かった。これはこれで好き。

        読み逃してきた名作・大作を読もうシリーズでは、
        ナボコフ『ロリータ』、フォークナー『サンクチュアリ』、ガルシア=マルケス『百年の孤独』を消化!
        『ロリータ』の技巧的な文章は苦手だったけど、ロリータがニンフェットでなくなってもその香りを思い出して燃え上がるだろう自分・ロリータの心理をまったく想像していなかった自分に気付く主人公の描写がすごく良かった。てか、ちょっと「風と木の詩」のジルベールみたいだな、ロリータ。
        フォークナーはダメだった〜。なんでだろう。。
        マルケスは読後の疲労感が半端なかったけど文句のつけようのない傑作でした・・・。これ読んでなかったのは本当勿体なかった。
        刺青だらけのホセ・アルカディオが好きです。興奮します。
        来年は『ドン・キホーテ』を消化したいな〜。

        新刊では、
        ・ビオイ=カサーレス『パウリーナの思い出に』
        ・大泉黒石『黄夫人の手 黒石怪奇物語集』
        ・ローラン・ビネ『HHhH』
        ・西崎憲(編訳)『怪奇小説日和』

        が面白かった〜!
        河出書房さん、大泉黒石の他の小説も是非出してほしいです。絶対買います〜!

        小説以外なら、鹿島茂『昭和怪優伝』がダントツで面白かった!!!!!!!
        正統派嫌いの悪役好きなら「わかるわかる!!」とか言いながら読むしかない。
        天地茂が「色悪」とか、わかるわ〜!
        ぜひ続編で若き日の丹波哲郎について書いてほしい!

        次点で風野春樹『島田清次郎 誰にも愛されなかった男』。
        大泉黒石が登場したのも興味深い。でも、青空文庫で島田清次郎『地上』を落としてみたら目が疲れて途中で断念w
        それはともかく、一気に読ませる良い本でした。
        しかし世の中知らない作家だらけだな・・・。

        読んでいて悲しくなったのは島崎今日子『安井かずみがいた時代』。
        安井かずみって凄いカッコイイ女なのかと思って読んだんだけど、悲しい人だった。

        故・中島らもの奥さん、中島美代子さんが書いた『らも 中島らもとの三十五年』も、らもファンとしては、こんな裏側があったのか〜としみじみしたり。これもある意味悲しくなった本だ・・・でも読んでよかった。
        「俺はいいけどお前はダメ!」と言っちゃえばよかったんだよねー。たぶん。
        言えないところが「らしい」のだけど。しかしミィさんめちゃくちゃぶっ飛んでいる・・・。そういう意味でもかなり面白かった。

        最近テレビでもよく見かける百田尚樹の小説は、確かに上手いし細部もちゃんとこだわってるし売れるのは納得なんだけど、愛と情熱を感じず、深みが無いので、嫌いです。一回読んで消費すればそれでいいって感じ。

        漫画でハマったのは、今更かもしれないけど『闇金ウシジマくん』!!
        リアルな怖さが病みつきになる。そして意外と深い。
        後味悪い系の話が特に好き。
        で、ドラマ版について。
        片瀬那奈の存在理由がわからない、という以外は最高だったとおもいます。笑。
        ああいう原作にない意味不明なヒロインを出したがる風潮はなんなの?誰も喜ばないと思うんだけど。
        「こんなの間違ってる!」とか、闇金に自分から働きに来といてなんなんだよ。都合のいいときだけ汚い言葉使うし、そもそも下手。
        映画版の大島優子は可愛いし演技うまいし、役に合ってて良かった!

        ドラマといえば、瑛太&松田龍平主演のまほろシリーズはまりました〜。松田龍平すきだー
        性善説なんだけど面白い。あー便利屋の友達の家に居候したい・・・。

        えすとえむさんの闘牛漫画『ゴロンドリーナ』も続きがきになる!


        以下、記録。★★★★★が最高得点^^
        ☆本
        1.私は幽霊を見た/東雅夫・編/メディアファクトリー ダ・ヴィンチ文庫 ★★★
        2.Der Sarg des Riesen/Victor Hedwiger ★★
        3.フィッシュストーリー/伊坂幸太郎/新潮文庫 ★★
        4.世界幻想文学大全◆_奇小説精華/東雅夫・編/ちくま文庫 ★★★★★
        5.超男性/アルフレッド・ジャリ/澁澤龍彦/白水Uブックス ★★★
        6.淫女と豪傑/武田泰淳/中公文庫 ★★★
        7.日輪の翼/中上健次/河出文庫 ★★★★
        8.世界幻想文学大全 仝諺枴験愼門/東雅夫・編/ちくま文庫 ★★★
        9.一九歳の地図/中上健次/河出文庫 ★★★
        10.アサイラム・ピース/アンナ・カヴァン/山田和子/国書刊行会 ★★
        11.安井かずみがいた時代/島崎今日子/集英社 ★★
        12.岬/中上健次/文春文庫 ★★★
        13.死都ブリュージュ/ローデンバック/窪田般彌/岩波文庫 ★
        14.スミヤキストQの冒険/倉橋由美子/講談社文芸文庫 ★★★★
        15.毒薬としての文学/倉橋由美子/講談社文芸文庫 ★★★
        16.ジョゼと虎と魚たち/田辺聖子/角川文庫 ★★★★
        17.中上健次全集1/中上健次/集英社 ★★★
        18.アムネジア/稲生平太郎/角川書房 ★★
        19.らも―中島らもとの三十五年―/中島美代子/集英社文庫 ★★★★★
        20.アクアリウムの夜に/稲生平太郎/角川スニーカー文庫 ★★★★
        21.九十九怪談 第三夜/木原浩勝/角川文庫 ★★
        22.桐島、部活やめるってよ/朝井リョウ/集英社文庫 ★★★
        23.枯木灘/中上健次/河出文庫 ★★★★★
        24.日本の路地を旅する/上原義弘/文春文庫 ★★
        25.存在の耐えられない軽さ/ミラン・クンデラ/千野栄一/集英社文庫 ★★★★★
        26.新宿遊牧民/椎名誠/講談社文庫 ★
        27.インカ帝国ー太陽と黄金の民族/カルメン・ベルナン/大貫良夫/創元社 ★★
        28.女の日記/宇野千代/講談社文芸文庫 ★★★
        29.ラテンアメリカ五人集/ホセ・エミリオ・パチェーコ他/安藤哲行他/集英社文庫 ★★★★★
        30.島田雅彦芥川賞落選作全集(上)/島田雅彦/河出文庫 ★★
        31.ともだち刑/雨宮処凛/講談社文庫 ★ 
        32.犯罪/フェルディナント・フォン・シーラッハ/酒寄進一/東京創元社 ★★★★
        33.遊戯の終わり/フリオ・コルタサル/木村榮一/岩波文庫 ★★★★★
        34.生きている過去/アンリ・ド・レニエ/窪田般彌/岩波文庫 ★
        35.ティル・オイゲンシュピーゲルの愉快ないたずら/阿部勤也(訳)/岩波文庫 ★★★
        36.恋しぐれ/葉室麟/文春文庫 ★★★
        37.八月の暑さのなかで/ポー他/金原瑞人/岩波少年文庫 ★★★★
        38.悪魔の涎・追い求める男 他八編/フリオ・コルタサル/木村榮一/岩波文庫 ★★★★★
        39.爪と目/藤野可織/文芸春秋 ★
        40.無分別/オラシオ・カスティジャーノス・モヤ/細野豊/白水社 ★★
        41.タイタンの妖女/カート・ヴォネガット・ジュニア/朝倉久志/早川書房 ★★★★★
        42.爆発道祖神/町田康/角川文庫 ★★
        43.島田清次郎 誰にも愛されなかった男/風野春樹/本の雑誌社 ★★★★
        44.アンドロイドは電気羊の夢を見るか?/フィリップ・K・ディック/朝倉久志/早川書房 ★★★
        45.化粧/中上健次/講談社文庫 ★★★
        46.モンスター/百田尚樹/幻冬舎文庫 ★★★
        47.日本幻想文学大全 仝戸鼎凌緻/東雅夫・編/ちくま文庫 ★★★★★
        48.黄夫人の手 黒石怪奇物語集/大泉黒石/河出文庫 ★★★★
        49.ねじの回転/ヘンリー・ジェイムズ/土屋政雄/光文社古典新訳文庫 ★★★★
        50.パウリーナの思い出に/アドルフォ・ビオイ=カサーレス/高岡麻衣・野村竜仁/国書刊行会 ★★★★★
        51.ホテルローヤル/桜木柴乃/集英社 ★★★
        52.砂の本/ホルヘ・ルイス・ボルヘス/篠田一士/集英社文庫 ★★★
        53.百年の孤独/ガルシア=マルケス/鼓直/新潮社 ★★★★★
        54.うたかたの日々/ボリス・ヴィアン/伊東守男/早川書房 ★★★
        55.昭和怪優伝/鹿島茂/中公文庫 ★★★★★
        56.ぶるうらんど 横尾忠則幻想小説集/横尾忠則/中公文庫 ★★★★
        57.塩の像/レオポルト・ルゴーネス/牛島信明/国書刊行会 ★★★★
        58.HHhH プラハ、1942年/ローラン・ビネ/高橋啓/東京創元社 ★★★★
        59.笛吹川/深沢七郎/講談社文芸文庫 ★★
        60.夜になるまえに ある亡命者の回想/レイナルド・アレナス/安藤哲行/国書刊行会 ★★★★★
        61.サンクチュアリ/ウィリアム・フォークナー/加藤祥造/新潮文庫 ★
        62.ガラスの街/ポール・オースター/柴田元幸/新潮文庫 ★★★
        63.怪奇小説日和 黄金時代傑作選/西崎憲(編訳)/ちくま文庫 ★★★★
        64.ロリータ/ウラジーミル・ナボコフ/若島正/新潮文庫 ★★★
        65.オスカー・ワオの短く凄まじい人生/ジュノ・ディアス/都甲幸治・久保尚美/新潮クレストブックス ★★★

        〜映画〜
        全体的に洋画多めでした。
        まずは新作について。
        「愛、アムール」「わたしはロランス」「ムード・インディゴ」の三作、私の中では”2013年愛三部作”と勝手に思っています(笑)。
        観た後無性に語り合いたくなる。
        人の疑いを晴らすことの難しさを思って怖くなる「偽りなきもの」もよかったなー!マッツ・ミケルセンかっこいい!
        本物の囚人が演じるシェイクスピア「塀の中のジュリアス・シーザー」も面白かった。

        エンタメ部門では、超能力もの「クロニクル」がダントツ1位!
        でもこれもまた、愛を得たいという渇望が満たされなかったときの恐ろしさを感じた。。
        次点で、ホラーのセオリーを逆に利用した「キャビン」!
        タランティーノ新作「ジャンゴ」も普通に面白かった。奴隷だったジャンゴが白人どもを倒したあとでヒップホップが流れ出すシーン、めちゃくちゃ燃えた。笑。
        スヌープ・ドッグのドキュメンタリー「スヌープ・ドッグ」もよかったースヌープおしゃれ!
        こちらは、映画撮影時はギャングスタ・ラップを捨ててラブ&ピースになったはずのスヌープさんと、笑顔で応じてたラスタファリのバニー・ウェイラーがFワード連発で罵り合っている、という後日談も含めて楽しめる(笑)。

        唯一観た邦画の新作「千年の愉楽」は、若松孝二の遺作で原作も大好きなので期待してたのだけど、ちょっと残念な印象だった・・・。
        若すぎるんだよな〜化粧とか髪形とか車とか。特に化粧は、気になって仕方ないレベルにイマドキで…(笑)。
        半蔵は長髪時代の原田芳雄にやってもらいたかった…。

        ちなみにワースト3は、「オン・ザ・ロード」「偽りの人生」「ザ・パック」でした〜。



        赤:2度以上観た映画  青:映画館で観た映画
        1.イレイザーヘッド(’77/デヴィッド・リンチ監督/米) ★★
        2.オーディション(’99/三池崇/日)★★
        3.ブラック・スワン(’10/ダーレン・アロノフスキー/米)★★

        4.大人は判ってくれない(’59/フランソワ・トリュフォー/仏)★★★★
        5.やくざの墓場 くちなしの花(’76/深作欣二/東映)★★★★
        6.仁義の墓場(’75/深作欣二/東映)★★★★
        7.レ・ミゼラブル(’10/トム・フーパー/米)★★★
        8.フリーランサー NY捜査線(’12/ジェシー・テレロ/米)★★★
        9.天使の恍惚(’72/若松孝二/ATG)★★
        10.水のないプール(’82/若松孝二/日)★★★
        11.私が、生きる肌(’11/ペドロ・アルモドバル/西)★★
        12.裏切りのサーカス(’11/トーマス・アルフレッドソン/米&仏)★★★★
        13.ラム・ダイアリー(’11/ブルース・ロビンソン/米)★★★★
        14.海燕ホテル・ブルー(’12/若松孝二/日)★
        15.飛行士の妻(’80/エリック・ロメール/仏)★★
        16.友だちの恋人(’87/エリック・ロメール/仏)★★★★
        17.潜水服は蝶の夢を見る(’07/ジュリアン・シュナーベル/仏)★★★★
        18.塀の中のジュリアス・シーザー(’12/タヴィアーニ兄弟/伊)★★★★
        19.セルピコ(’73/シドニー・ルメット/米)★★★
        20.ペルシャ猫を誰も知らない(’10/バフマン・ゴバディ/イラン)★★★
        21.桐島、部活やめるってよ(’12/吉田大八/日)★★★★
        22.木村家の人びと(’88/滝田洋二郎/ヘラルド)★
        23.それでも、愛してる(’11/ジョディ・フォスター/米)★★★
        24.ドリームハウス(’11/ジム・シェリダン/米)★★★ 
        25.十二人の怒れる男(’57/シドニー・ルメット/米)★★★★
        26.ムカデ人間2(’12/トム・シックス/蘭)★★★★
        27.ナチス・イン・センター・オブ・ジ・アース(’12/ジョセフ・J・ローソン/米)★
        28.パラノーマル・ショッキング(’10/ミゲル・ゴメス/コスタリカ)★
        29.ジャンゴ 繋がれざる者(’13/クエンティン・タランティーノ/米)★★★★
        30.J・エドガー(’11/クリント・イーストウッド/米)★★★★
        31.セカンド・カミング(’12/マーシャル・レウィ/米)★★★★★
        32.ファウスト(’11/アレクサンドル・ソクーロフ/露)★★★
        33.自転車泥棒(’48/ヴィットーリオ・デ・シーカ/伊)★★★
        34.トレインスポッティング(’96/ダニー・ボイル/伊)★★★★
        35.レザボア・ドッグス(’92/クエンティン・タランティーノ/米)★★★★
        36.愛、アムール(’12/ミヒャエル・ハネケ/墺&仏&独)★★★★★
        37.道(’54/フェデリコ・フェリーニ/伊)★★★★
        38.プライベート・ライアン(’98/スティーブン・スピルバーグ/米)★★★
        39.エレファント(’03/ガス・ヴァン・サント/米)★★★★★
        40.千年の愉楽(’13/若松孝二/若松プロ)★★★
        41.スクリーム(’96/ウェス・クレイヴン/米)★★★
        42.キャビン(’11/ドリュー・ゴダード/米)★★★★
        43.まほろ駅前多田便利軒(’11/大森立嗣/日)★★★★
        44.腑抜けども、悲しみの愛を見せろ(’07/吉田大八/日)★★★★
        45.私の奴隷になりなさい(’12/亀井亮/角川映画)★★★
        46.アヒルと鴨のコインロッカー(’07/中村義洋/日)★★★
        46.父 パードレ・パドレーネ(’77/タヴィアーニ兄弟/伊)★
        48.ザ・パック 餌になる女(’10/フランク・リチャード/仏)★
        49.偽りなき者(’12/トマス・ヴィンターベア/デンマーク)★★★★
        50.リンカーン(’12/スティーブン・スピルバーグ/米)★★★★
        51.ジョゼと虎と魚たち(’03/犬童一心/日)★★★★
        52.息もできない(’09/ヤン・イクチュン/韓国)★★★★★
        53.ヒストリー・オブ・バイオレンス(’05/デヴィッド・クローネンバーグ/加&米)★★
        54.恋の門(’04/松尾スズキ/日)★★★★
        55.さらば箱舟(’84/寺山修二/ATG)★★★
        56.夢売るふたり(’12/西川美和/日)★★
        57.死刑執行人もまた死す(’43/フリッツ・ラング/米)★★★★★
        58.マンハント(’41/フリッツ・ラング/米)★★
        59.真夜中のカーボーイ(’69/ジョン・シュレンジャー/米)★★★★ 
        60.サマリア(’04/キム・ギドク/韓)★★★
        61.うつせみ(’04/キム・ギドク/韓)★★
        62.L.A ギャングストーリー(’13/ルーベル・フライシャー/米)★★★
        63.怪談新耳袋劇場版(’04/日)★★★
        64.ギルバート・グレイプ(’93/ラッセ・ハルストレム/米)★★★
        65.天才執事ジーヴス(’92/英)★★
        66.Ray/レイ(’04/テイラー・ハックフォード/米)★★★★★
        67.レスラー(’08/ダーレン・アロノフスキー/米)★★★★★
        68.マッドマックス(’79/ジョージ・ミラー/豪)★★★
        69.嘆きのピエタ(’12/キム・ギドク/韓)★★
        70.フレンチ・コネクション(’71/ウィリアム・フリードキン/米)★★★★
        71.キッドナップ・ブルース(’82/浅井慎平/ATG)★★
        72.マッドマックス2(’81/ジョージ・ミラー/豪)★★★
        73.ゾンビランド(’09/ルーベル・フライシャー/米)★★★★
        74.冒険者たち(’67/ロベール・アンリコ/仏)★★★★★
        75.エヴァの匂い(’62/ジョセフ・ロージー/仏)★★★★
        76.スタンド・バイ・ミー(’86/ロブ・ライナー/米)★★★★★
        77.コレクター(’65/ウィリアム・ワイラー/米)★★
        78.偽りの人生(’12/アナ・ピーターバーグ/アルゼンチン)★
        79.居酒屋(’56/ルネ・クレマン/仏)★★
        80.YOUNG YAKUZA(’08/ジャン=ピエール・リモザン/仏)★★★★
        81.ゲット・リッチ・オア・ダイ・トレイン(’05/ジム・シェリダン/米)★★★★
        82.BROTHER(’01/北野武/日)★★★★
        83.ソラリス(’02/スティーブン・ソダーバーグ/米)★★★
        84.スヌープドッグ ロード・トゥ・ライオン(’13/アンディ・キャッパー/米)★★★★
        85.夜になるまえに(’01/ジュリアン・シュナーベル/米)★★★★★
        86.気狂いピエロ(’65/ジャン=リュック・ゴダール/仏)★★★★
        87.死刑台のエレベータ(’58/ルイ・マル/仏)★★★★
        88.ソナチネ(’93/北野武/日)★★★★★
        89.ペーパーボーイ 真夏の引力(’13/リー・ダニエルズ/米)★★
        90.欲望(’67/ミケランジェロ・アントニオーニ/英&伊)★★★
        91.テトロ 過去を殺した男(’09/フランシス・フォード・コッポラ/米)★★★
        92.奇談(’05/小松隆志/日)★
        93.ワールド・ウォーZ(’13/マーク・フォースター/米)★★★
        94.SR サイタマノラッパー(’09/入江悠/日)★★★★★
        95.地下室のメロディー(’63/アンリ・ヴェルヌイユ/仏)★★★★★
        96.ドラキュラ(’92/フランシス・フォード・コッポラ/米)★★★
        97.28日後…(’02/ダニー・ボイル/英)★★★
        98.28週後…(’07/ファン・カルロス・フレスナディージョ/英)★★★★
        99.こわれゆく女(’74/ジョン・カサヴェテス/米)★★★★
        100.ラヴ・ストリームス(’84/ジョン・カサヴェテス/米)★★★★
        101.アメリカン・ヒストリーX(’98/トニー・ケイ/米)★★★★★
        102.アンダーワールド ビギンズ(’09/パトリック・タトポロス/米)★
        103.イースタン・プロミス(’07/デヴィッド・クローネンバーグ/米)★★★★★
        104.夜(’61/ミケランジェロ・アントニオーニ/伊)★★★
        105.市民ケーン(’41/オーソン・ウェルズ/米)★★★
        106.そして友よ、静かに死ね(’11/オリヴィエ・マルシャル/仏)★★★
        107.ブエノスアイレス(’97/王家衛/香港)★★★
        108.パシフィック・リム(’13/ギレルモ・デル・トロ/米)★★★★
        109.ミスター・ロンリー(’07/ハーモニー・コリン/英&米&仏)★★★
        110.スプリング・ブレイカーズ(’12/ハーモニー・コリン/米)★★
        111.狂気の桜(’02/薗田賢次/日)★★★★
        112.わたしはロランス(’12/グザヴィエ・ドラン/仏)★★★★★
        113.大鹿村騒動記(’11/阪本順治/日)★★★★★
        114.ソーシャル・ネットワーク(’10/デヴィッド・フィンチャー/米)★★
        115.ブレードランナー(’82/リドリー・スコット/米)★★★★
        116.切腹(’62/小林正樹/松竹)★★★★★
        117.ヤング・ゼネレーション(’79/ピーター・イェーツ/米)★★★★
        118.世界にひとつのプレイブック(’12/デヴィッド・O・ラッセル/米)★★★
        119.最強のふたり(’11/エリック・トレダノ&オリヴィエ・ナカシュ/仏)★★★★
        120.キャンディ(’06/ニール・アームフィールド/豪)★★★★
        121.クロニクル(’13/ジョシュ・トランク/米)★★★★★
        122.黒いオルフェ(’59/マルセル・カミュ/仏&伊&爾)★★★★
        123.フッテージ(’12/スコット・デリクソン/米)★★★
        124.カッコーの巣の上で(’75/ミロシュ・フォアマン/米)★★★
        125.上意討ち 拝領妻始末(’67/小林正樹/東宝)★★
        126.DOCUMENTARY of AKB48 少女たちは傷つきながら夢を見る(’12/高橋栄樹/日)★★★
        127.ムード・インディゴ うたかたの日々(’13/ミシェル・ゴンドリー/仏)★★★★★
        128.偽大学生(’60/増村保造/大映)★★★★
        129.妻は告白する(’61/増村保造/大映)★★★★
        130.無宿人御子神の丈吉 牙は引き裂いた(’72/池広一夫&瀬川淑/東宝)★★★
        131.人生はビギナーズ(’12/マイク・ミルズ/米)★★★
        132.野良犬(’66/井上芳夫/大映)★★
        133.女体(’69/増村保造/大映)★
        134.赤西蠣太(’36/伊丹万作/日活)★★★
        135.シン・シティ(’05/フランク・ミラー他/米)★★
        136.鉄砲玉の美学(’73/中島貞夫/ATG)★★★★★
        137.女は二度生まれる(’61/川島雄三/大映)★★★★
        138.ダイアナ・ヴリーランド 伝説のファッショニスタ(’11/米)★★★

        139. ビル・カニンガム&ニューヨーク(’10/リチャード・プレス/米)★★★★
        140.友よ、静かに瞑れ(’85/崔洋一/角川)★★★
        141.映画に愛をこめて アメリカの夜(’73/フランソワ・トリュフォー/仏)★★★★
        142.マラヴィータ(’13/リュック・ベッソン/米)★★★
        143.ザ・ビーチ(’00/ダニー・ボイル/米)★
        144.華やかな女豹(’69/江崎実生/日活)★
        145.サンキュー・スモーキング(’05/ジェイソン・ライトマン/米)★★★★
        146.007 スカイフォール(’12/サム・メンデス/米)★★★★
        147.YES/NO(’12/エンリコ・クレリオ・ナジーノ/米&伊)★★
        148.オン・ザ・ロード(’12/ウォルター・サレス/米)★★
        149.菊次郎の夏(’99/北野武/日)★★★
        150.狂熱の季節(’60/蔵原惟繕/日活)★★★★
        151.執炎(’64/蔵原惟繕/日活)★★★
        152.グッドフェローズ(’90/マーティン・スコセッシ/米)★★★★★
        153.ゴッドファーザー(’72/フランシス・フォード・コッポラ/米)★★★★★
        154.ボーイ・ミーツ・ガール(’84/レオス・カラックス/仏)★★
        155.汚れた血(’86/レオス・カラックス/仏)★★
        156.座頭市(’03/北野武/日)★★
        157.007 カジノ・ロワイヤル(’06/マーティン・キャンベル/米)★★★
        158.ある脅迫(’60/蔵原惟繕/日活)★★★★
        159.黒い太陽(’64/蔵原惟繕/日活)★★
        160.バタフライ・エフェクト2(’06/ジョン・R・レオネッティ/米)★★★
        161.アレキサンダー(’04/オリヴァー・ストーン/米)★★★★

        162.闇金ウシジマくん(’12/山口雅俊/日)★★★★
         

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        Laurence Anyways

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          JUGEMテーマ:映画館で観た映画

          「わたしはロランス」
          ※ネタバレしまくりです



          「わたしはロランス」、新宿シネマカリテにて観て来ました。

          ロランス(メルヴィル・プポー)とフレッド(スザンヌ・クレマン)は、おしゃれでとてもお似合いのカップル。
          でも、ロランスはずっと自分の体に違和感を覚えていた。
          そして遂に30歳の誕生日に、最愛のフレッドに告白します。「ぼくは女になりたい」
          「どうして今までゲイだって黙ってたの!」とフレッド。
          ロランスは言う。「ぼくはゲイじゃない!」

          ここがまず惹きつけられるところで、ロランスは心は女で体は女、でも女性としてのフレッドを心から愛している。しかしいくらそう言われても、フレッドは心も体も女性で、男性としてのロランスを愛している。「これまでの二人を否定するの?」とショックを受けるのも当然だ
          と思う。ある意味ゲイをカミングアウトされるより複雑な心境かもしれない。

          だけど、フレッドもまたロランスを愛しているから、ロランスを失いたくない。ということで受け入れようとして、カツラを買ってあげたり「偏見を持つような世代じゃないわ!」と、むしろロランスを応援し、支えていくように変わっていく。

          でも世間の風当たりは強いし、フレッドも女になったロランス(手術等している訳ではないけど)との生活に次第に精神の均衡を失っていく。

          顔に傷をつけて帰って来たロランスとのランチ中、無神経なウエイトレスの発言(「その恰好はなあに?趣味?お仕事でやってるの?みんなで話してたのよ〜」等々)に思わずブチ切れるフレッド(「彼氏にカツラを買ったことがある?どこかで殴られてるんじゃないかって、外出の度に心配でたまらなくなる気持ちがあなたにわかるの?分かる訳ないわよね、あなたになんか一生わからないわ!」)シーンを観たとき、軽く「ロランスはロランスなんだからきっとやっていけるよ〜支えてあげなきゃ」などと思った自分を恥じました…。
          愛があるからこそ、そんな単純な話で済まないんだよな。友達なら余裕、という人でも。

          まあそんなこんなですれ違い別れる二人。
          フレッドはパーティーで出会った男性と、ロランスは喧嘩をしたときに助けられたローズ一家という歌手たちとの繋がりで知り合った女性シャルロットと新しい人生を歩むことに。
          ときどき出てくる「愛してないの?」というロランスの台詞には泣かされる。

          あ、ちなみにロランスは元々国語教師をしていたのだけど、女装が原因で”親の会”(PTAみたいなもの?)に嫌われ、文部省からも通達が来たため「授業の質は落ちていない」のにクビになり、その後作家として活動している。

          で。
          作家になりシャルロットと暮らすロランスだけど、フレッドのことはずっと忘れていない。
          出せない手紙をトイレに流し、書き上げた小説『彼女たち』をフレッドに送り、「ブロックのひとつをピンクに」する。
          本を読んだフレッドの心に溢れる感情を直接洪水で表現するシーン、すごかった・・・!美しい…!幻想的なのに心情的にはすごくすごくリアル!!

          そして届くて手紙。
          「ロランス。あなたはすべての境界を超えた。あとはドアを開くだけ。住所はわかるわね?」
          ピンクに塗られたで、ロランスが近くにいることに気付くわけですね。

          再会して抱き合って、
          フレッド「あと3時間あるわ!」
          ロランス「3分でも夢みたい!」
          からの、
          ロランス「・・・一緒に来て?」「・・・おねがい」
          フレッド「・・・(にっこり)」
          は本当に感動したし、ロランスはシャルロットを捨ててフレッドは夫と子供を捨てて衝動的(パッと見)に駆け落ちするところは”他の誰を不幸にしてもあなたと一緒にいたい”という愛の恐ろしい法則を見せられて(しかもあの映像美!)最高だった。

          ・・・が!
          ここで終わらないのが面白いところで・・・というか、終わらないどころかここから更に1時間くらいある(笑)。

          フレッドは実は夫に「撮影」と嘘をついていて、それがロランスの彼女シャルロットのせいでバレてしまう(シャルロットはシャルロットでロランスを愛してだな〜〜と、また別目線からの感動もあるんだけどそれはとりあえず置いとくとして)。

          そんなこんなでエゴぶつけまくりの大喧嘩をするんだけど(「何を求めてるの?」「男よ!」「…卑怯だね」←辛い…><)、そのときのフレッドの、
          「私があなたを愛してるって知ってるくせに!」「愛してるのよ、ああ、なんてこと、子供よりも愛してる!」
          という台詞が・・・。これを言わざるを得なかったフレッドもそうだけど、聞かされたロランスも本当に辛いだろう。どうしたらいいかわからなくて。愛し合っているのに、愛し合っているからこそ無理だ、という感じがかなりリアル

          そしてここで二人は今度こそ決定的に離れてしまう。
          それからも何度か再会はするけど、結局「ロランスが女にならなくても二人は終わっていた」という結論になり、ラストで二人の出会いのシーン。
          「名前は?」「ロランス・アリア」「え?なんて?」「アリア。とにかく、ロランス」


          省いてしまったけど、この映画では10年の時間が存在して、元男性の女性作家として活動するロランス・アリアがインタビューされているのが「今」、フレッドとの話は全部過去です。なんかこの時の流れにも来るものがある・・・。
          「愛がすべてを 変えてくれたら いいのに」というのがキャッチャーフレーズだけど、愛は結局何かを変えることなんてできなかった。それが現実。でもその切なさ含めて、やっぱり愛することは素晴らしい・・・。
          「愛 アムール」と並んで、愛について考えさせられる映画でした。。


          それから、なんといってもこの映像美!
          メイクも衣装もめちゃくちゃオシャレで、目元のメイクなんか見てるだけで楽しい。
          心情描写は丁寧で現実的、映像は幻想的で豪華で美しいって、最高!!!
          あと音楽ね!サントラが無いのが本当に残念。
          公式サイトに全曲載ってるので調べられるんだけどね。


          ちょっと貼ります。

          Headman”Moisture(Headman Club Mix)”
          http://www.youtube.com/watch?v=IyGR2K1ynog

          Visage"Fade To Grey"
          http://www.youtube.com/watch?v=UMPC8QJF6sI

          Duran Duran"The Chauffeur"
          http://www.youtube.com/watch?v=1B__8N5d_LA



          ♬Depesche Modeを聴きながら


          8sevenstars8 * 映画 * 21:15 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

          新作三昧

          0
             TSUTAYAの新作4枚1000円キャンペーン(?)のお蔭で最近新作多めです。


            そんな中、印象に残ったものを少々。
            「セカンド・カミング」
            監督:マーシャル・レウィ 主演:ロバート・カーライル
            昔は破天荒なロックスター(気取り)だったけど、今は静かに農場で働いているスコットランド移民のラクラン(ロバート・カーライル)が、飲酒運転&過去の大麻所持の罪で強制送還の危機にさらされ、それをきっかけに蓋をしていた昔の心の傷と向き合わなければならなくなり・・・みたいな話。

            ちなみに原題は”California Solo”で、これはラクランが一枚だけ出したソロアルバムのタイトルで、今のラクランの心の支え的な存在になっている女の子ボー(アレクシア・ラスムッセン)に言われて久しぶりに弾いたり、強制送還される前に弾いたりしていて、彼にとってとても大事だけどあまり思い出したくない(向き合わなきゃいけなくなるから)、というような曲なのかなあ、と感じたので、変に思わせぶりな邦題をつけるよりそのままのほうが良かったんでは・・・と思ってしまった。。

            兄の死も離婚も強制送還も、どれもラクランが気をつけさえすれば避けられた出来事だから、自業自得で片づけてしまえるといえばしまえるんだけど、どれもこれも仕方なかったんだよ、と言いたくなるラクランに漂う哀愁が最高。
            ロバート・カーライルさん、一気にファンになりました・・・!
            「レスラー」のときのミッキー・ロークに通じるものがある。
            こういうタイプに弱いんだよなー(笑)。

            分かっててもやっちゃうことってあるよねー、仕方ないじゃんそういう性格なんだから、っていう(自分にも言い聞かせつつw)。

            派手なアクションもストーリー展開も無い凄く地味な映画だけど、じわじわ染み込んでくる魅力があると思いました。私は好き。


            ◆屮侫.Ε好函
            監督:アレクサンドル・ソクーロフ 主演:ヨハネス・ツァイラー

            ゲーテの『ファウスト』を自由に解釈・アレンジして作った作品、らしい。
            最初は勧められて借りてきたもののたぶん難しくて観にくいんだろうな〜と思って少し躊躇していたんだけど、意外にも普通に素敵な映画だったから見てよかった。

            生とは、死とは、魂とは、神とは、世界とは、存在するのか???
            みたいな哲学的な難しいテーマが隠れていたのかも知れないけど、それはとりあえず置いておいて、この世のものなのか何なのかよく分からない後ろに「シッポ」のついた男と一緒にファンタジーの旅を楽しむ気持ちで私は観ました。
            ドイツ中世の、決して美しくはない陰鬱な雰囲気も、たまにはいいかなーという感じ。


            「J・エドガー」
            監督:クリント・イーストウッド 主演:レオナルド・ディカプリオ

            FBIを創設したJ.エドガー・フーヴァーさんの伝記もの。
            普通のシリアスなFBI裏話かと思いきや驚きの禁断×純愛×実話、で絶対好みという情報を得て、観た(笑)。

            …もう、アルモドバルの「バッド・エデュケーション」を観て以来のドキドキ感、羅川真理茂の『ニューヨーク・ニューヨーク』以来のズキズキ感、と言えば伝わるでしょうか!?!?
            ネタバレになっちゃいそうなので多くは語らないけどこの手の話が好きな人にはたまらない1本なんじゃないかな。。

            エドガーのマザー・コンプレックスから来る「強くあらねば」「半人前ではいられない」という気持ちが痛々しかった。
            「絶対権力がどうやって堕落するか」がテーマだ、とディカプリオが特典映像で答えてたけど、「Don't Trust」が座右の銘とか言っちゃうような鋼鉄のハートを持つ(ように振舞っていた)FBI長官の隠された素顔と愛、の方に比重が置かれていたようにしか見えなかったなあ。
            脚本の人がそうしたかったんじゃないか、という気がした。

            …ぶっちゃけ泣きました。笑

            ちなみにどうでもよいけど副長官トルソン君役のアーミー・ハマーさん、てろっとした面長の顔がハワード・ホークス「暗黒街の顔役」に出てくるジゴロ、ジョージ・ラフトに似ていて好みだった〜笑

            8sevenstars8 * 映画 * 19:25 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

            2012年 読んだ本観た映画

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              とりあえずまとめてみます。
              改めて打ち直すとその頃のことを思い出して楽しい。



               ★2012年に読んだ本

              1.春琴抄(谷崎潤一郎)
              2.暗夜行路(志賀直哉)
              3.スピンク日記(町田康)
              4.佐川君からの手紙(唐十郎)
              5.耳そぎ饅頭(町田康)
              6.権現の踊り子(町田康)
              7.甲賀忍法帖(山田風太郎)
              8.心臓抜き(ボリス・ヴィアン/滝田文彦)
              9.共喰い(田中慎弥)
              10.切れた鎖(田中慎弥)
              11.サブ・ローザ 書物不良談義(鈴木創士)
              12.白魔(アーサー・マッケン/南條竹則)
              13.銀漢の賦(葉室麟)
              14.酔客万来(酒とつまみ編集部)
              15.おっさんは世界の奴隷か(町田康)
              16.活字と自活(荻原魚雷)
              17.偶然完全 勝新太郎伝(田崎健太)
              18.人もいない春(西村賢太)
              19〜20.燃えよ剣 上・下(司馬遼太郎)
              21.新選組血風録(司馬遼太郎)
              22.藤十郎の恋・恩讐の彼方に(菊池寛)
              23.蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ(室生犀星)
              24.暗い絵・顔の中の赤い月(野間宏)
              25.新選組烈士伝(縄田一男・編)
              26.豊臣家の人々(司馬遼太郎)
              27.巨匠とマルガリータ(ミハイル・ブルガーコフ/水野忠夫)
              28.利休にたずねよ(山本兼一)
              29.酔っぱらい読本(吉行淳之介・編)
              30.再現・新撰組(鈴木亭)
              31.ダダイスト新吉の詩(高橋新吉)
              32.人斬り以蔵(司馬遼太郎)
              33.犬(中勘助)
              34.絶望の書・ですぺら(辻潤)
              35.アンダルシア幻花祭(赤江瀑)
              36.日本の名随筆85・少年(島田雅彦・編)
              37.美は乱調にあり(瀬戸内晴美)
              38.怪奇・幻想・綺想文学集 種村季弘翻訳集成(種村季弘)
              39.日本文学における美と情念の流れ 風狂 (アンソロジー)
              40.日本文学における美と情念の流れ 地獄
              41.游侠奇談(子母澤寛)
              42.文学の極意は怪談である(東雅夫)
              43〜46.国盗り物語1〜4(司馬遼太郎)
              47.あちゃらかぱいッ(色川武大)
              48.謎解き浮世絵叢書 月岡芳年
              49.Der Opal(Gustav Meyrink)
              50.マルゴォの盃(赤江瀑)
              51〜52.義経 上・下(司馬遼太郎)
              53.ルバイヤート(オマル・ハイヤーム/岡田恵美子)
              54.ベッドタイムアイズ(山田詠美)
              55.責苦の庭(オクターヴ・ミルボー/篠田知和基)
              56.完本 酔郷譚(倉橋由美子)
              57.武士道の系譜(奈良本辰也)
              58.ヘヴン(川上美映子)
              59.罪喰い(赤江瀑)
              60.歴史の主役たち 変革期の人間像(永井路子)
              61.夜の森(デューナ・バーンズ/野島秀勝)
              63.原田芳雄エッセイ集 B級パラダイス
              64.義と仁叢書1 国定忠治(平井晩村)
              65.水に似た感情(中島らも)
              66.告白(町田康)
              67.古事記物語(高野正巳)
              68.人体模型の夜(中島らも)
              69.緑の顔(グスタフ・マイリンク/佐藤恵三)
              70.夜明け前のセレスティーノ(レイナルド・アレナス/安藤哲行)
              71.ガダラの豚(中島らも)
              72.頭の中がカユいんだ(中島らも)
              73.尼僧ヨアンナ(イヴァシュケヴィッチ/関口時正)
              74.愛をひっかけるための釘(中島らも)
              75.さらば雑司ヶ谷(樋口毅宏)
              76.新選組遺問(子母澤寛)
              77.ゴーレム(グスタフ・マイリンク/今村孝)
              78.生埋め ある狂人の手記より(サーデク・ヘダーヤト/石井啓一郎)
              79.冥土めぐり(鹿島田真希)
              80.宿屋めぐり(町田康)
              81.陰陽師 天鼓ノ巻(夢枕獏)
              82.千年の愉楽(中上健次)
              83.悪童日記(アゴタ・クリストフ/堀茂樹)
              84.蜘蛛女のキス(マヌエル・プイグ/野谷文昭)
              85.バンド・オブ・ザ・ナイト(中島らも)
              86.悼む人(天童荒太)
              87.「三島由紀夫」とはなにものだったのか(橋本治)
              88.仮面の告白(三島由紀夫)
              89.ランボー全詩集(ランボー/鈴木創士)
              90.家守綺譚(梨木香歩)
              91.とうに夜半を過ぎて(レイ・ブラッドベリ/小笠原豊樹)
              92.新宿、わたしの解放区(佐々木美智子)
              93.Das Gespenst der Judenstadt(Paul Leppin)


              12年は短編集を摘まみ食いパターンが多かった。
              それは上にカウントしてないのだけど、オラシオ・キローガの短編は面白かったのでちょっとずつ読んでいきます。
              あとこうやって眺めると上半期歴史ものブーム来てたなー(笑)。
              今年はラテンアメリカに強い人間になりたい。


              ★2012年に観た映画
              1.TOMMY(ケン・ラッセル監督/1975)
              2.悪名 縄張荒らし(増村保造/1974)
              3.どついたるねん(阪本順治/1989)
              4.ラルジャン(ロベール・ブレッソン/1983)
              5.預言者(ジャック・オーディアール/2009)
              6.許されざる者(クリント・イーストウッド/1992)
              7.グラン・トリノ(イーストウッド/2008)
              8.ニーチェの馬(タル・ベーラ/2012)
              9.その男、凶暴につき(北野武/1989)
              10.新・仁義なき戦い(阪本順治/2000)
              11.目撃(イーストウッド/1997)
              12.続・荒野の用心棒(セルジオ・コルブッチ/1966)
              13.バーレスク(スティーヴ・アンティン/2010)
              14.バッド・エデュケーション(ペドロ・アルモドバル/2004)
              15.岸和田少年愚連隊(井筒和幸/1996)
              16.岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説EPISODE-2(宮坂武志/2001)
              17.ドラゴンタトゥーの女(スティーグ・ラーソン/2011)
              18.銭形平次捕物控 幽霊大名(弘津三男/1954)
              19.次男坊判官(加戸敏/1955)
              20.十兵衛暗殺剣(倉田準二/1964)
              21.天狗飛脚(丸根賛太郎/1949)
              22.アーティスト(ミシェル・アザナヴィシウス/2012)
              23.岸和田少年愚連隊 スタンド・バイ・ミー(宮坂武志/2002)
              24.荒野の用心棒(セルジオ・レオーネ/1964)
              25.センチメンタル・ヤスコ(堀江慶/2012)
              26.ミナミの帝王 劇場版1
              27.兵隊やくざ 大脱走(田中徳三/1966)
              28.真昼の死闘(ドン・シーゲル/1970)
              29.座頭市物語(三隅研次/1962)
              30.炎上(市川崑/1958)
              31.続・座頭市物語(森一生/1962)
              32.パンドラの箱(ゲオルク・ヴィルヘルム・パープスト/1929)
              33.ミナミの帝王51 恐喝のサイト(2004)
              34.ダーク・シャドウ(ティム・バートン/2012)
              35.テルマエ・ロマエ(武内英樹/2012)
              36.やさぐれ刑事(渡辺祐介/1976)
              37.群盗荒野を裂く(ダミアーノ・ダミアーニ/1967)
              38.ミナミの帝王 特別編・密約(1996)
              39.メゾン・ド・ヒミコ(犬童一心/2005)
              40.11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たち(若松孝二/2012)
              41.きっとここが帰る場所(パオロ・ソレンティーノ/2012)
              42.竜馬暗殺(黒木和雄/1074)
              43.新宿アウトロー ぶっ飛ばせ(藤田敏八/1970)
              44.岸和田少年愚連隊 血煙り純情編(三池崇史/1997)
              45.われに撃つ用意あり(若松孝二/1990)
              46.ヘルタースケルター(蜷川実花/2012)
              47.キック・アス(マシュー・ヴォーン/2010)
              48.寝盗られ宗介(若松孝二/1992)
              49.生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言(森崎東/1985)
              50.新宿泥棒日記(大島渚/1969)
              51.風の歌を聴け(大森一樹/1981)
              52.チ・ン・ピ・ラ(川島透/1984)
              53.ダークナイト・ライジング(クリストファー・ノーラン/2012)
              54.今日も僕は殺される(ダリオ・ビアーナ/2007)
              55.お葬式(伊丹十三/1984)
              56.反逆の旅(渡辺祐介/1976)
              57.赤い鳥逃げた?(藤田敏八/1973)
              58.ツィゴイネルワイゼン(鈴木清順/1980)
              59.ニワトリはハダシだ(森崎東/2004)
              60.はなれ瞽女おりん(篠田正浩/1977)
              61.女吸血鬼(中川信夫/1959)
              62.野獣死すべし(村川透/1980)
              63.愛のむきだし(園子温/2009)
              64.新撰組始末記(三隅研次/1963)
              65.東海道四谷怪談(中川信夫/1959)
              66.ちゃんと伝える(園子温/2009)
              67.青春の蹉跌(神代辰巳/1974)
              68.弾丸ランナー(SABU/1996)
              69.美しい夏キリシマ(黒木和雄/2002)
              70.静かなるドン 新章vol.1(城定秀夫/2009)
              71.ピンポン(曽利文彦/2002)
              72.狂へる悪魔(ジョン・S・ロバートソン/1920)
              73.セブン・デイズ・イン・ハバナ(2012)
              74.原爆の子(新藤兼人/1952)
              75.悪女の季節(渋谷実/1958)
              76.静かなるドン vol.2
              77.ブロークバック・マウンテン(アン・リー/2005)
              78.陽炎座(鈴木清順/1981)
              79.ランナウェイズ(フローリア・シジスモンディ/2010)
              80.蒲田行進曲(深作欣二/1982)
              81.一枚のハガキ(新藤兼人/2011)
              82.人間の証明(佐藤純彌/1977)
              83.座頭市 血煙り街道(三隅研次/1967)
              84.エイリアン(リドリー・スコット/1979)
              85.クローズZERO(三池崇史/2007)
              86.クローズZERO 供併庵喊鮖/2009)
              87.DEAD OR ALIVE 犯罪者(三池崇史/1999)
              88.エイリアン2(ジェームズ・キャメロン/1986)
              89.プロメテウス(リドリー・スコット/2012)
              90.君よ憤怒の河を渡れ(佐藤純彌/1976)
              91.竜二(川島透/1983)
              92.夢二(鈴木清順/1991)
              93.HAZARD(園子温/2005)
              94.修羅雪姫(藤田敏八/1973)
              95.修羅雪姫 恨み恋歌(藤田敏八/1974)
              96.3時10分、決断のとき(ジェームズ・マンゴールド/2007)
              97.竜馬暗殺(黒木和雄/1974)
              98.モロッコ(ジョセフ・フォン・スタンバーグ/1930)
              99.復讐するは我にあり(今村昌平/1974)
              100.バスキア(ジュリアン・シュナーベル・1996)
              101.三匹の侍(五社英雄/1964)
              102.反逆のメロディー(澤田幸弘/1970)
              103.スリ(黒木和雄/2000)
              104.大阪外道(石原貴洋/2011)
              105.GONIN(石井隆/1995)
              106.あの夏、いちばん静かな海(北野武/1991)
              107.その男、凶暴につき(北野武/1989)
              108.3−4×10月(北野武/1990)
              109.正午なり(後藤幸一/1978)
              110.眠狂四郎 人肌蜘蛛(安田公義/1968)
              111.蛇皮の服を着た男(シドニー・ルメット/1960)
              112.暗黒街の顔役(ハワード・ホークス/1932)
              113.狼たちの午後(シドニー・ルメット/1975)
              114.エンドレス・ワルツ(若松孝二/1995)
              115.ボルベール<帰郷>(アルモドバル/2006)
              116.東京プレイボーイクラブ(奥田庸介/2011)
              117.ドライヴ(ニコラス・ウィンディング・レフン/2011)
              118.ガキ帝国(井筒和幸/1981)
              119.青い春(豊田利晃/2002)
              120.GO(行定勲/2001)
              121.アウトレイジ(北野武/2010)
              122.羅生門(黒澤明/1950)
              123.ザ・ボクサー(トーマス・ヤーン/2009)
              124.狂い咲きサンダーロード(石井聰互/1980)
              125.ナイン・ソウルズ(豊田利晃/2003)
              126.I'M FLASH!(豊田利晃/2012)
              127.戦場のメリークリスマス(大島渚/1983)
              128.ロック・オブ・エイジズ(アダム・シャンクマン/2012)
              129.カメレオン(阪本順治/2008)
              130.ポルノスター(豊田利晃/1998)
              131.爆裂都市BURST CITY(石井聰互/1982)
              132.アウトレイジ ビヨンド(北野武/2012)
              133.御法度(大島渚/1999)
              134.悲しきヒットマン(一倉治雄/1989)
              135.赤い季節(熊野哲彦/2012)
              136.JUNO(ジェイソン・ライトマン/2007)
              137.殺し屋1(三池崇史/2001)
              138.TAKESHI'S(北野武/2005)
              139.シャイニング(スタンリー・キューブリック/1980)
              140.パラノーマル・アクティビティ4(オーレン・ペリ/2012)
              141.探偵はBARにいる(橋本一/2011)
              142.英国王のスピーチ(トム・フーパー/2010)
              143.BECK(堤幸彦/2010)
              144.SR サイタマノラッパー(入江悠/2009)
              145.地獄の黙示録(フランシス・コッポラ/1979)
              146.あばよダチ公(澤田幸弘/1974)
              147.ロッキー(ジョン・G・アヴィルドセン/1976)
              148.EDEN(武正晴/2012)
              149.その夜の侍(赤堀雅秋/2012)
              150.SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者(入江悠/2012)
              151.幕末太陽傳(川島雄三/1957)
              152.ゆけゆけ二度目の処女(若松孝二/1969)
              153.処女ゲバゲバ(若松孝二/1968)
              154.スリング・ブレイド(ビリー・ボブ・ソーントン/1996)


              とりあえず原田芳雄イヤーだった。
              あと豊田利晃と松田龍平にもハマった。
              昔観た映画の見返しが楽しかった。驚くほど忘れている(笑)。
              そんな一年でした。

              今年公開された中では、「EDEN」が一番良かった〜。泣きっぱなしの2時間。
              「アウトレイジビヨンド」も文句なしに面白かった!

              ちなみに一番退屈したのは「テルマエ・ロマエ」で、下らなくて笑える映画と見せかけておいて、下らなくて笑えない上にチャチな感動を入れて来たのが最悪だった。
              残念大賞は「ヘルタースケルター」。期待してただけにがっかり。
              あの程度の崩れ方なら整形しちゃうでしょー。



              1月は東雅夫の世界幻想文学大全シリーズと共に過ごしています。
              超有名幻想小説たちを一挙収録してくれているのでとても嬉しい。


              今年もよろしくお願いします!★



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              上海リリィ

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                 Gustav Meyrinkの”Der Opal”を読了。
                ドイツ幻想文学の雄とも言うべきグスタフ・マイリンク。
                このジャンルには珍しく評価も高い作家だけど、その評価は『ゴーレム』一作に対するものばかりで、そこはちょっと可哀相な感じ。
                でもま、幻想文学ファンには超有名な存在な筈。

                邦訳は、長編では『ゴーレム』(河出書房)『西の窓の天使』(国書刊行会)『緑の顔』(創土社)、短編集に『ナペルス枢機卿』(国書刊行会)があって、他にも白水社Uブックスの『ドイツ幻想怪奇傑作集』や国書の『現代ドイツ短編集』、筑摩書房の『奇譚の箱』等々アンソロジーに収録されたものがちらほら。
                ちなみに私は『ナペルス枢機卿』が一番お気に入り。
                あ、あというか今年出た『怪奇・幻想・綺想文学集 種村季弘翻訳集成』に『こおろぎ遊び』他四編が入ってるんだ!これにはホフマン、ヤーン、ゲルト・ガイザー、パニッツァ、シュオッブ、マンツォーニなどなどなど盛りだくさんの一冊で、できれば一家に一冊!

                で、”Der Opal”。
                マイリンク最初期の短編(5ページくらい)。
                イギリス人ハーグレイブが、植民地時代のインドでの恐怖体験を回想する話。
                一緒に読んだ人には「装飾過多」「もっとすっきり書いたらきれいになるかも知れないのに」と言われてしまったけども、そこはマイリンクファンにとっては寧ろ良いところ。
                私は「装飾過多」と言われて嬉しかった(笑)。悪趣味美学、的な。
                でもまあこの作品は特にそういうところを出してたかなあ、とは、思わないでもない。


                それから先日早稲田古本市で手に入れた「まんが専門誌 ぱふ」が良かった。
                「特集・82年まんがベストテン!!」「特集・山岸凉子1」「特集・木原敏江の世界」の三冊を買ったんだけど、あ〜いいなあ。
                「82年まんがベストテン!!」では「主演女優賞」とか「助演男優賞」とか発表してて面白かった。
                主演男優賞のベスト3が全員私の大好きな方々で感動
                1.エーベルバッハ少佐❤(青池保子『エロイカより愛をこめて』)
                2.厩戸王子❤(山岸凉子『日出処の天子』)
                3.黄子満❤(森川久美『南京路に花吹雪』)

                でもね、エーベルバッハさんは実は主役じゃないんだよお〜!!
                この辺の勘違いは今も昔も変わらないのが面白い。ちなみに彼は助演男優賞の第二位にも選ばれてます(笑)。
                で、一位が蘇我毛人!!!なんで!?むかつく!!!
                と思ったけど、まだ最後まで連載してないときだったから仕方ないのかも。。。
                刀自子が助演女優賞2位なのは嬉しい。
                それから日渡早紀も河惣益巳も波津彬子も新人だった、というのに妙に感動。当たり前だけど。
                DOZI様(木原敏江)のロングインタビューもあるし、摩夜峰央の爆笑コメントもあるし、変えて良かった、「ぱふ」!!


                あとはシティハンターを読みなおしたり津原泰水『11』を読んだり司馬遼太郎『国盗り物語』『義経』を読んだり。細川幽齋かっけ〜。
                今日はロバート・ホワイティング『東京アンダーワールド』をブックオフで百円でげっと。楽しみです。

                8sevenstars8 * 読書いろいろ * 19:55 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

                Kori Kori Kori...

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                   辻潤、武林無想庵、高橋新吉、と追いかけているうちに見つけた、

                  ↓『日本文学における美と情念の流れ』シリーズ

                  現代思潮社から出ているんだけど、これが最高というか最強というか・・・。
                  古代から近代まで全時代の文学作品からテーマに沿うものを選んで収録したアンソロジーで、貴重なものも多いし、本当に面白い!!是非全巻集めたい!!!

                  今は『風狂』と『地獄』が手元にあって、気になるものから読んでいます。

                  まず、「風狂」から。
                  (というか「風狂」という言葉が最高すぎる。座右の銘?にしたいw)

                  武林無想庵『ピルロニストのように』
                   武林無想庵は辻潤の盟友で、よくお互いの本に名前が出てくる人。曰く、「エレガント・ボヘミヤン」!

                   私はこの『ピルロニストのように』と『性欲の触手』しか読んだことがないけど、自嘲と自負に溢れた書き方と、その愚行すべてを「こういう傾向を持って生まれて来たのだから止むをえないと思っている」とするところ、虚無的なところ、が凄く好きです(かなり辻潤っぽい)。
                   以下、特に好きな部分を引用。熱烈に恋する人妻との一夜を過ごしたあと、その女と別れる描写。
                   
                  「 三浦半島に別れを告げて、東海道線の列車へ乗換えると、私の酔いは一時に発して来た。空気枕にあてた頭が、車輪の音と呼応してガンガン鳴った。そうしてどこからともなく大風の吹きすぎるような悲壮な声がして、
                  −虚無だ。虚無だ。一切が虚無だ…。
                  −破壊、破壊…破壊の外に人間のなすべき事はない
                  ……と、しきりに絶叫して、絶叫して、絶叫しつづけているようにきこえて来た。

                   夢を見ているのか、目がさめているのか、私には分からなかった。」

                  辻潤『浮浪漫語』
                   こちらは、講談社文芸文庫に入っているので(『絶望の書・ですぺら 辻潤エッセイ集』)、そっちの方がお得かも。
                   この中で、彼は「酔生夢死」という言葉への愛を語っていて、それが大好き。

                  「「酔生夢死」という言葉がある。僕はこの言葉が大好きである。願わくば刻々念々を酔生夢死の境地をもって終始したい。(…)ところが、実際、却々しれが出来かねるのである。人生そのものに酔っていられるなら、なにもわざわざ酒や阿片の御厄介にならなくてもすみそうなものだ。」

                  「「酔生夢死」は屡々軽侮の意をもって僕のようなヤクザ者の形容詞に用いられてきた。「国に奉仕し」「社会に貢献し」「人類の愛に目ざめ」「意義ある生活をおくり」(等)−というような言葉の正反対が、どうやら「酔生夢死」にあたるらしい。」

                  社会的で有用でないことを目指した(ちゃちな反抗ではなく)中島らもに繋がるものがある、ような気がするのです。

                  辻潤についてはまた改めて。

                  ・平賀源内『萎陰隠逸伝』
                   タイトル、「なえまらいんいつでん」と読みます。バリッバリの下ネタ(笑)。
                   面白い人だ…。
                   しかも号が「陳勃姑」「勢臭斎」。読み方は…ご想像にお任せしますw

                  ・内田百痢愡街睨校辧
                   常に山高帽子を被って外出し、顔が膨らみ続け、幻聴を聞き、狂人の傾向があるとみられる主人公による一人称語りの小説。
                   「手がどうして動くのだらう。不思議だなあ」
                  という一文が、妙に怖いです。
                  出てくる人皆少し狂っていて、それが世界ってものだろうかと感じさせる。
                  最後自殺する友人は、多分芥川龍之介がモデル。最後に気付いた(ひょっとして遅い?)。

                  ・葛西善蔵『酔狂者の独白』
                   初、葛西善蔵。
                   生活苦を語る私小説作家ということで、結構暗い。
                   アル中で貧乏で肺病で神経症もち。本人は肺病で書けない、と主張している(喀血までしている)のに家族は「酒から来る神経症が原因だから飲まなければ書けるのに!」って感じで責めてくる。
                  本人は、アル中であることは認めても、それによって気がおかしくなることを極度に恐れて、そんな家族に憤っている。
                   突然話が切り替わるのでちょっと読みにくかった。


                  次、「地獄」より。
                  ・広津柳浪『黒蜥蜴』
                   真面目な大工・与太郎のところへ嫁に来たお都賀は、岳父・吉五郎のあまりにもひどい言動に耐えかね、「与太郎のため」とこの父親を殺し、自身も遺書を残して自殺する・・・という、まったく救い用のない話。
                   しかも彼女は「名から松皮と称ばるる黒痘痕、眼さえ左には星入りたり、鼻も口も尋常ながら、眉毛は赤土の土手に、枯木の扶疎(まばら)なるも斯くや。」という容姿で、吉五郎には「隻目の蟾蜍」とまで呼ばれて蔑まれていて、とことん可哀相な人。

                   与太郎は最後まで良い人として描かれてるんだけど、この父親(無職の性悪の上に酒乱)のせいで、貰った奥さんに六人までも逃げられているというのに怒らないのはどうかしている。

                   広津柳浪は最貧層のとんでもない生活を描いて社会悪を暴いた人らしいのだけど(「深刻小説」)、ほんと、現実っていうのは怖いですね・・・。

                  ・磯部浅一『獄中記』
                   二・二六事件の首謀者の一人、磯部浅一が、同士の処刑直後から自信の処刑直前まで、約一年間つけていた獄中日記。
                   噂に違わぬ恐ろしさでした。とにかく恨み、恨み、恨み。
                   絶対に成仏したくない、地獄へ行って悪鬼羅刹になって必ず復讐を遂げて見せる、と言い続けている。夜眠れなくなりそう。文字通り「地獄」。
                  怖い…↓

                   「何にヲッ!殺されてたまるか、死ぬものか、千萬發射つとも死せじ、断じて死せじ、死ぬることは負ける事だ、成仏することは譲歩する事だ、死ぬものか、成仏するものか。
                   悪鬼となって所信を貫徹するのだ、(…)余の祈りは成仏しない祈りだ、悪鬼になれる様に祈つているのだ。優秀無敵なる悪鬼になる可く祈つているのだ、必ず志をつらぬいて見せる、余の所信は一分も一厘もまげないぞ、完全に無敵に貫徹するのだ、妥協も譲歩もしないぞ」

                   私がこの日記の存在を知ったのは三島由紀夫の『英霊の聲』の解説なのですが、三島と磯部の関わりについては、美輪明宏が三島の後ろに磯部の霊を見た、とか降霊術に失敗したときに三島が大真面目に「磯部の霊が邪魔をしている」と言ったとか、いろんな伝説があって、オカルト好きには堪らない話題であるともいえます。いろいろ怖すぎるので。

                   中でも一番怖いのが、川端康成夫人の秀子さんが、川端の死後、自宅(川端邸)で霊となった三島を目撃した、という話…。詳細は最近出た東雅夫『文学の極意は怪談である』の川端康成の項にて。ホント怖いです。


                  今回はこの辺で。
                  まだ読んでいないものが多いので、読んだらまた適当に書いていこうと思います。

                  8sevenstars8 * 日本文学 * 18:15 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

                  最近観た映画〜邦画編〜

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                    ★邦画

                     『銭形平次捕物控 幽霊大名』 (1954・大映)


                    市川雷蔵デビュー2作目で、主演は長谷川一夫。
                    雷蔵さん、まだあどけない感じですね。上品。
                    ちなみに長谷川一夫の銭形平次シリーズとしては7作目にあたるらしいんだけど、私は初めて観ました。
                    まあ、銭形平次が必ず丸く収める、と分かっている安心感を持ったよくある時代劇。
                    内容というより、独特のセリフ回しとかを楽しんでみた。
                    ガラッパチの八五郎(渡辺篤)がいい味出してました。


                    『次男坊判官』 (1955・大映)


                    今度は市川雷蔵主演。
                    途中まで気付かなかったのだけど、「遠山の金さん」の役だった!
                    遠山の金さんの若き日を描いてます。
                    兄を差し置いて家を継ぐのが嫌で、武士をやめ勇ましい刺青を入れて町人になった金さん、江戸弁をまねて喋るところが可愛らしかった。
                    美男で剣も喧嘩も強い金さんはモテモテだけど、特に惚れていたのが寿女郎(浅茅しのぶ)とお八重(峰幸子)。
                    「お八重ちゃんはほんとに良い子だから」
                    と言って自分は身を引き、影で涙をぬぐう寿さんに惚れました。お姐さん!!!強がる美女が好き。

                    それから、羅門光三郎の演技が観れたのも私的にはポイント。

                    『十兵衛暗殺剣』 (1964・東映)


                    渋谷シネマヴェーラにて観てきました。

                    将軍家の指南役、柳生十兵衛に幕屋大休が我こそ正統、といって挑戦状を叩きつけ、琵琶湖の竹生島で決闘する話。
                    柳生十兵衛を演じるのが近衛十四郎。松方弘樹のお父さん。
                    幕屋大休は、大友柳太朗。

                    幕屋が十兵衛に斬りかかり、平気な顔をして受け止めたはいいけど、実は胸の辺りの服が切れていた・・・というシーンがかなりカッコよかった!
                    それから、柳生側の新陰流の門弟たちが大勢で吉原帰りの幕屋を襲撃したシーン。
                    幕屋は、余裕で斬りまくり。刀は抜かず、脇差一本だけで次々に殺していく。
                    返り血が足に降りかかると、平然と下駄を脱ぐところも、人を斬りなれている男、って感じでかっこよかった。さすが!みたいな。

                    竹生島での決戦で面白いと思ったのは、「湖賊(こぞく)」の利用。
                    湖賊とは「山賊」「海賊」と同じで、湖を自在に泳ぎ回り、小舟に乗った商人などを襲う賊のことをいうらしい。
                    で、十兵衛らを島に呼び寄せた幕屋一味は、この湖賊を利用して十兵衛以外全員を殺してしまう。
                    真っ暗闇の中、勝手知ったる賊どもに襲われちゃあひとたまりもありません。
                    むしろ十兵衛が逃れられたのは奇跡w

                    で。
                    最終的に十兵衛VS幕屋の決闘シーンになる。
                    ここでちょっと残念なのが、上述の湖賊が使う鉄の武器を使って勝負が決まるところ。
                    もっと殺陣で魅せてほしかったかなーという気もする。
                    ま、でも、それは他の作品で楽しめということなのでしょう。
                    何はともあれ、面白かった〜。


                    『天狗飛脚』 (1949・大映)


                    これも同じくシネマヴェーラで。
                    主演は市川右太衛門。北大路欣也のお父さんです。

                    飛脚屋(っていうのかな?)の老舗「天狗屋」は、近所の「亀屋」に押されて今は見る影もない状態。
                    とうとう潰れる、というときに、江戸から京まで往復6日で走れる凄い人「天狗の長太」が現れて、たちまち大評判に!
                    でも上手くいかないもので、長太は「あまりにも速すぎる」ということで、逃げ足の速いことで有名な
                    泥棒の嫌疑を受ける。
                    まーそれですったもんだあるけど結局ハッピーエンド☆
                    というお話。

                    コメディ映画ですね。普通に笑えた。
                    特に、天狗屋のおとぼけトリオが見せる絶妙のギャグが良かった(笑)。
                    ちなみにこのトリオの中の一人、「へちまの辰」が羅門光三郎だった。
                    「剣戟スター」と聞いているのに、なかなかそういう役がみれないなあ。戦前の作品を探さなきゃいけないのか。

                    走って走って走りまくる大スター、ってとこも笑えたな。

                    でも、一番良かったのは奉行所の役人役だった志村喬!
                    偉い人なんだけどすっとぼけてて、出てくる度に笑わせてた。
                    なんでも出来て凄いな〜。私この人大好きだわ。

                    8sevenstars8 * 映画 * 14:59 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

                    最近観た映画〜洋画編〜

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                       ★洋画

                      『ドラゴンタトゥーの女』


                      デヴィッド・フィンチャー監督の話題作、観てきました。

                      落ち目の記者が北欧の閉鎖的な島で昔起こった失踪事件を捜査することになって、調べて行くうちにそこには驚くべき秘密が・・・みたいな話。
                      いかにも近代的なサスペンスで、展開が早いから着いて行けなくなることもあったけど、かなり面白かった。
                      犬神家なみにおどろおどろしい島の雰囲気もステキ。
                      あと音楽が良かった!さすがトレント・レズナー、機械っぽい硬質な音が映画にピッタリ!

                      まあでも、なんといってもリスベットちゃんの魅力が一番。
                      カッコイイ系かと思いきや、とんだカワイイ系・・・!
                      細い体につっけんどんな態度がたまりません。
                      そして狂気を感じる復讐の仕方と、一途に恋してしまうギャップが、最高。かわいい。
                      でもミカエル(ダニエル・クレイグ)の意志の弱さはちょっとひどい。流されすぎ。かっこわるいな〜。笑ったけど。

                      次作以降、彼女の過去が明かされていくのかな?


                      『アーティスト』


                      こちらも話題作。フランスの白黒無声映画。
                      ミシェル・アザナヴィシウス監督。

                      予想よりずっと良かった〜!
                      内容そのものは普通のラブコメなんだけど、サイレント→トーキーの転換期を舞台にすることで新鮮な映画になってて、普通に感動。
                      あとは下って行くばかりの忘れられたサイレント映画のスター、ジョージ・ヴァレンティン(ジャン・デュジャルダン)と、トーキーの新進女優ペピー・ミラー(ベレニス・べジョ)、って設定も良かった。

                      で、私にとってサイレント期のスターといえばルドルフ・ヴァレンティノ様↓

                      で、この映画の喜劇スターって感じの演技はあんまり馴染みないものだったから、そこも面白かった。

                      ペピーの、当時の「解放された新しい女性」って感じ、かわいかったー。
                      ファッションで、私の憧れの女性「はいからさんが通る」の北小路環を思い出した。

                      それから

                      ジョージの犬❤
                      かわいい・・・!この子は賢さ忠実さで超重要な役割を演じている!
                      助演男優(女優)賞でしょ!


                      8sevenstars8 * 映画 * 11:02 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

                      英雄豪傑

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                        時代小説ブームが来ています。
                        山田風太郎に始まり、司馬遼太郎、和田竜、津本陽、山本兼一等々、戦国〜幕末あたりの時代小説に絶賛ハマリ中。
                        今一番読んでみたいのは子母沢寛(座頭市の原作者)の新撰組三部作。

                        面白いのは、郷土愛が深まっていくこと(笑)。
                        たとえば『燃えよ剣』なんて、昔読んだ時はただひたすら土方に憧れたけど、今読むとそれプラス、あの人が自分の隣町出身なことへの誇りが沸いてくる。
                        多摩っぽさ、武蔵野っぽさというものを意識するようになったんだろうなー。
                        高校までは田舎者の自覚が無かったけど、大学に入ったら馬鹿にされまくってめちゃくちゃ悔しかった。でも逆にそのおかげで自分の育った土地の空気感みたいなものを感じられて今は面白いと思う。
                        旧国名って重要だわ〜。

                        ちなみに立原正秋も一遍新撰組ものを書いていて(『橋の上』)読んでみたんだけど、これは微妙だった…(角川文庫のアンソロジーに収録)。
                        永倉新八が、維新後にかつて殺した伊東甲子太郎の弟鈴木三樹三郎と再会したときの話。
                        なんかな〜。悪い意味でセンチメンタル。
                        立原さんの恋愛小説(あと容姿w)が結構好きだったので期待したんだけどこれはちょっといただけなかった。

                        ★★★
                        今年始めに決めた「超有名だけど読んでない小説を読む」計画、第二段は菊池寛でした。
                        菊池寛といえば『藤十郎の恋』『恩讐の彼方に』で、ちょうどその二編を含む短編集が新潮文庫から出ていたので読むことに。
                        偶然にも、これまた全編歴史もの。

                        まず『恩讐の彼方に』を読んで、普通に感動。でもどこかで読んだことがあった。教科書とか?
                        主君を殺してまで奪い取って連れ沿ってきた妻の浅ましさを見て我が罪に気付く、というところに説得力があったなあ。
                        「こんなことが人にできるのか・・・!」という感動は、スポ根マンガの読後感に似ているような気がしないでもない。

                        それから、役者に入れあげたかつての恋を語る老夫人を描いた『ある恋の話』も面白かった。
                        この老夫人、ただ役者に恋した、というだけじゃなくて、その役者の普段の姿を見て心底幻滅して軽蔑さえしている。つまり、役者本人ではなく舞台上で演じている人物」だけに恋していた、という設定。
                        この恋の話を、聞き手でありこの物語においては語り手にあたる人は「ロマンチックな人間離れをした恋」と評し、
                        「世の中に生きている、見にくい男性に愛想を尽かした祖母(=老婦人)は、何時の間にか、こうして夢幻の世界の中の美しい男に対する恋を知っていたのです。私は、こうした恋を為し得る、祖母の芸術的な高雅な人柄に、今更のような懐かしみを感じて(…)」
                        と言っています。
                        ・・・面白い!(笑)
                        この祖母、今風に言うなら腐女子、ジャニヲタ、アニヲタ的な存在に違いない!
                        それが「芸術的な高雅な人柄」と言われるところが面白い。
                        あ、というより、「化粧を落としたら別人のようでガッカリしたけど、でも化粧後の顔が大好きだからファンでいつづける」バンギャに近いのか。
                        確かに、言い寄られても「ステージ上でのあなたが好きなの」と言ってキッパリ断る気概をもったバンギャってことは、高雅な性質を持っているということになるかも知れない。

                        で、一通り読んでみた結果。
                        菊池寛は、モロ純文学作家だと思ってたけどそうでもない。というかむしろ大衆小説寄り。
                        だから普通に読みやすくて、面白い。
                        でも新しさはない。
                        彼が活躍した当時は、ヒューマニストとしての立場から、かなりメッセージ性のある作品を発表したということになっているらしいけど、今読んでも、そこまでのことはちょっと伝わらないかな〜。と、私は思いました。

                        そういえば昔流行ったドラマ『真珠夫人』の原作も菊池寛だったし、やっぱり万人を楽しませる大衆小説が得意だったのかも。
                        余談だけど当時私は真珠夫人の種彦が大好きで、「種ちゃん」と呼んで贔屓にしていました。懐かしい。


                        8sevenstars8 * 読書いろいろ * 21:03 * comments(0) * trackbacks(0) * - -
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