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    うなぎ

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      評価:
      今村昌平
      ケイエスエス
      ¥ 4,011
      (2001-11-22)

       昔某友人に勧められたのを思い出して観てみた。
      妻の不倫を目撃して殺害してしまった男の話。
      刑務所から仮釈放で出てくるときに引き取ってきたうなぎと一緒に暮らしている。
      うううーん。
      人間臭さが面白いところだったんだけど、それならもう少しユーモラスな部分を前面に押し出してくれた方が私は好きだなあ〜。
      役所広司が話しかけると口をパクパクさせるうなぎとか、そういうのがかなり可愛くて可笑しかった。

      8sevenstars8 * 映画 * 18:03 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

      新文芸座オールナイト

      0
        評価:
        ---
        ハピネット・ピクチャーズ
        ---
        (2000-08-25)

        初オールナイト。
        この日は中川信夫特集で、

        東海道四谷怪談(1959)
        地獄(1960)
        亡霊怪猫屋敷(1958)
        怪談 累が渕(1957)

        の四本立てだった。

        ★東海道四谷怪談
        いやいやいやいや、天知茂さまってば、美しすぎますことよ・・・!
        天知さんは確実に洋装より和装、しかも眠狂四郎的な髪型(眉がくっと上に上がるように額を引っ張り上げ、頭をそらないちょん髷スタイル。浪人ヘアー?)が最高に似合う。
        天知茂扮する民谷伊右衛門、こういうのを「ニヒルな美剣士」というのです。
        なんでも、三島由紀夫がこのときの天知さんを絶賛したんだとか。
        わかるわかる。

        美しく残酷な最低男、これすなわち、ひっくり返って最高になるんである…。
        お岩さま役の若杉嘉津子がまた凄い美人で、不憫で不憫で仕方ないんだけど。そりゃ化けて出ますわ。
        最後、美しい姿に戻って昇天していくのは、良い終わり方だったなー。


        ★地獄
        今度は学生服姿の天知茂。どう見ても和装の方が良い。
        それはともかく。
        この映画、確実にカルト映画でしょう。衝撃作。
        こんな映画が「名匠」の手によって普通に公開されてた、って、凄いことでしょー。

        第一部では、生きている間に悪事を犯した人間が次々に死んでいく(主人公まで!)。
        そして死者たちが、第二部の地獄編でいろいろな責め苦にあう。
        これがなかなかエグイ。
        好きな人は好きなんだろうな〜という感じ。


        ★亡霊怪猫屋敷
        まず注目すべきは、原作者が橘外男だということ!
        テロップが出て吃驚した。
        確かに橘外男の得意そうな、怪奇ものだった。

        まずは現代編で、越してきた家で毎回奇妙なことが起こるのを不審に思った医者の久住が、近所の住職にその家の曰く因縁を聞き、そこから歴史編が始まる。

        その家(武家屋敷だった)の昔の主人が横暴な人間で、罪のない若者新之丞を殺し、供養もせず屋敷の壁に埋め込み、その上彼の母親を強姦。
        恨みに思った母親は自殺し、新之丞の可愛がっていた子猫に自分の血を飲ませ、猫は化け猫となって復讐をしていく・・・

        とまあこんな感じのストーリー。ちなみにハッピーエンド。

        猫が化けた老婆の仕草が良かった。ちょっとユーモラスな描写が良かった。

        楳図かずおの漫画でかなり似ているのがあったんだけど、影響受けてるのかもね。


        ★怪談 累が渕
        良かった!
        ちなみにこちらの原作者は川内康範でした。笑
        あの、森進一との騒動で知ったような人だけど、作詞だけじゃなくていろんなことやってたのね。

        因縁ある生まれと知らずに男女の仲になってしまった新吉(和田孝)とお累(若杉嘉津子)の悲劇・・・というよりお累の悲劇か・・・。
        四谷怪談に基本的なストーリー展開は似てるし、「血迷ったか!」なんて言って切りつけるとそれは違う人、というお決まりのパターンまでそっくりだったけど、こちらは新吉の優しいつもりの優柔不断とお累さんの粋な美しさがまったく不釣り合いに見えて、新吉にかなりイライラした。


        中川監督、人間の業を描くのが上手いなあ。
        好きになりました。
        8sevenstars8 * 映画 * 18:41 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

        アルトー24時

        0
          ポスター @赤坂レッドシアター

          原作:鈴木創士
          脚色・構成・演出:芥正彦
          人形演出:結城一糸
          音楽:佐藤薫(EP-4)

          アントナン・アルトーを、あやつり人形で表現する、という試み。
          予想とは大分違った。
          なんか、感想書きにくい。
          アルトーの性的な部分をかなり推してたけど、それがあんまり好みじゃなかった。
          それから芥さんのあまりにも自分大好きな演出も・・・(笑)。

          むしろ上演後のアフタートークの方が面白かったな、正直。
          会場を舞台にしてしまう芥さん、自分のペースを崩さない鈴木さん。
          「討論なんてつまんないんで、勝手に話しますけど〜、」
          と言う鈴木さんになんだか拍手を送りたくなった。
          なんとも言えない良い声と発音だった・・・。

          このアフタートークで分かったのだけど、原作のほとんどを芥正彦が自分流に変えてしまっていたらしい。
          そのせいで私の持っている印象とは何か違うアルトーになったのじゃないか。私のは数冊の訳の分からないアルトーの翻訳本と、鈴木創士『アントナン・アルトーの帰還』によって出来ている漠然とした印象なので。

          「統合失調症」という言葉に含まれる傲慢さ、についての話に、同意。
          誰もが皆狂っているのに、「統合」されたものを「健常者」は持っている、という考えは、傲慢。

          質問コーナーでは、観客の男性が自分の入院体験を話し出し、あれがなかなか衝撃的だった。

          「大きな病気をして下半身が動かない状態だったので、大小便すら看護婦さんの手を借りなければならなくて、いつしかその羞恥を楽しもうと思うようになっていた。」
          「看護婦さんに尻の穴に指をもっと入れて、と伝えたとき、作業として何の恥じらいもなくその行為をしていた彼女がパッと頬を染め、明らかに羞恥心を覚えているのが分かったんです。このとき、僕たちの間は、単なる患者と看護婦の関係ではなく、エロティックなものになったのです。」
          大体こんなような事を言っていて、笑いが起こっていたけど、笑えなかったなあ〜。なんか切実な体験だったのだ、多分あの人には。

          それからもう一つ印象的だったのが、今書いたこの男性が、
          「体の器官を失ったとき、私の頭の中に浮かんだのは、アルトーだったのです」と言ったとき。
          鈴木さんが、
          「そうかぁ、それじゃ、僕と一緒だ」
          と言って笑った。
          なるほどこれがアルトー体験かあ・・・と、何故か納得。そういう、理屈で説明できない作用を持っているところがあるんだろうな〜アルトーって。
          難しい。




           
          8sevenstars8 * 演劇 * 18:41 * comments(0) * trackbacks(0) * - -
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